ベトナム人技術者は、すごい職人気質だ
一度指示すると、忘れることはない。実行してくれないので、忘れたのかと思って質問すると、「わかっています」。どの段階で実行するのか、あらかじめ組み立てているのだ。
まず仕上がり状態を、リーダーのティンさんに説明する。最後まで聞いた後には、必ず質問が出る。回答すると、そこで初めてティンさんは、自分の考えを述べる。元のアイデアよりも良い解決策の場合が多い。単に反対意見を表明するのではないので、実に頼りになる。
Zen15のデッキコーナーは、その場所によって最適な曲率を決めている。鋭角的なデッキデザインを採用しているので、エッジの曲率が重要となる。指示通りの仕上げとなるよう、曲面ジグを作っている。ジグを常に当てながら、サンディングしている。延々と続くサンディング作業だ。しかし、もう完成は見えてきた。
デッキ型の仕上げは、いよいよ最終段階だ。7月には最初の4艇を、日本でお披露目できるだろう。