アンカリングの手順

★ポイント1

用意が整うまでスキッパーは、アンカリングする場所に進入しないこと。準備を終え、余裕のある水面でクルーと、充分に手順の打ち合わせを行う。

★ポイント2

アンカーロードの必要な長さをスコープという。スコープは水深の6倍以上が必要。3倍は限られた条件の時だけ有効である。

★ポイント3

アンカーリングの手順20の後に、狭い港内などでアンカーロードの上を他船が航行する恐れがあるときは、アンカーウェイトを設置すること。

 

■やり着け法の手順(スターンからアンカーを打ち、バウを岸壁へ係留する方法)

  1. スキッパーは入港し、アンカリングに適切な岸壁を選ぶ。水深が分からない場合は測る。
  2. クルーは係船金具の形状を観察する。
  3. スキッパーはいったん余裕のある水面に出る。
  4. クルーはアンカーとアンカーロープをコックピットに出す。
  5. クルーはアンカーロープをコックピットの座席にコイルダウンする。
  6. クルーはパルピットの下をくぐらせたロープの端をクリートに結ぶ。
  7. クルーはもやいロープを2本だし、端をバウデッキクリートに結び、バウデッキにコイルダウンする。
  8. クルーはフェンダーを両舷につけ、ボートフックをコックピットに出す。
  9. スキッパーは用意が整ったら、アンカリングする岸壁へ直角に進入する。
  10. クルーはアンカーをスターンから吊り下げ、ロープをスキッパーに手渡す。
  11. クルーはバウデッキに行き、風上側の一番もやいを取る用意をする。
  12. スキッパーは、ロープが水深の6倍以上となる地点を見計らってアンカ-を下ろす。スキッパーは、ロープがもつれないよう、さばきながら繰り出していく。
  13. バウが岸壁から一艇身のところでアンカーの効きを確かめるため、ロープを引っ張ってみる。ただし、行き足は止めないこと。
  14. スキッパーはバウが岸壁から1メートルのところで、ロープをクリートに仮止めする。
  15. クルーは一番もやいを持って、岸壁に降り、係船金具に結ぶ。
  16. スキッパーはバウへ行き、2番もやいをクルーに投げる。
  17. クルーは2番もやいを結び、直ちに艇に戻る。
  18. クルーはバウが岸壁から3メートルほど空くように、もやいロープを調節し、クリートに結びなおす。
  19. スキッパーはアンカーロープを引き、アンカーが効いているか確かめる。効いていればバウが岸壁から2mほど空くところで、ロープをクリートに結ぶ。
  20. 余ったもやいロープと、アンカーロープをコイルダウンする。
  21. アンカーウェイトを設置する。

 

 

 

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