「日本の歴史を読み直す」網野善彦著を読む

こんなに面白い本は、久しぶりだ。「日本の歴史を読み直す」は、読み直さざるを得ない。教科書で習ってきた日本の中世史が大きく変わるだろう。網野善彦先生の研究手法は、古代史の研究家である古田武彦先生と同じだ。資料に主観や予断を持ち込まず、資料の記述をありのままに受け取る。そこから帰納して、また演繹を行って結論を導き出す。その結論が通説や常識とは大きく異なっていても、受け止める。これはすごい勇気だ。
中近世の日本列島を取り巻く経済活動は、すでに東アジア一体に波及していたようだ。それを担ってきたのが船と、航海技術であった。貿易活動が日本の富を形成してきたと言って良い。米を中心とする農民が経済の中心だと言われてきたが、そうではなかったようだ。

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