一座の功をなす人も
積みし無量の罪ほろぶ
悪趣何処にありぬべき
浄土即ち遠からず
一座・・・一人座る(座禅)事。仏
功・・・・修行の効果。念仏の功。仏
も・・・・もまた。古
無量・・・数的、量的、空間的に無限。仏
罪・・・・悪。苦。宗教的に非難される行為。善男善女から非難される行為仏
ほろぶ・・絶えてなくなる 古
悪趣・・・悪い所。悪行の結果として受ける生存の状態。迷いの世界。
苦しみの生存。仏
浄土・・・煩悩の穢れを離れた清らかな世界。仏のおられる世界。極楽。仏
(仏・・・仏教語大辞典 古・・・古語辞典)
一人静かに座禅を組み、その修行の効果があらわれた人もまた、
今まで重ねてきた数多くの悪い行為や、(人生の)苦労が消え果ててしまう。
悪行や心の迷い、苦労などはどこにもないはずである。
言いかえれば仏のおられる清らかな世界は(自分自身の)すぐそばにある。
(花本 訳)
ひととき、心をおちつけて静かに座った人は
悩みごとなど実はなかったんだ、と気付くのです。
悪い出来事など一体どこにあるというのでしょう。
極楽は今ここにあるのです。
(臨済宗妙心寺派 松尾山 聖福寺 HPより)