木型の完成が間近だ

札幌の岡本さんを訪ねた

FRPのヨットは、FRPで作ったモールドから、ヨットのハルやデッキを成形する。木型はFRPモールドの原型となるので、寸分狂いのない精度と、波打のない仕上げが要求される。木造ヨットの仕上げとは異なった工作技術が必要だ。

AH15の基本モデルであるY15-Ⅲの木型は札幌の岡本さんが、作ってくれている。岡本さんはこれまで、横山晃設計のディンギーを木造で制作してきた。自分でもY14ディンギーを乗り回していたので、心強い。

Y15-Ⅲは横山晃の最晩年作のディンギーである。シーホース、シード、Y14など一連のサバニ船型ディンギーをさらに発展させた、チョキ船型と呼ぶ得意なハル形状を持つ。レーサーを凌駕するスピード、チンをしにくいハル断面形状、長時間乗れるジャストヘルムな舵効き、これらの特性を兼ね備え、従来のディンギーの概念を覆す。

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